さて、前編では秋葉まつりの歴史と舞台裏についてご説明しました。
後編では、いよいよまつりの華やかな様子をご紹介していきます。
第3章:秋葉まつりの見どころ – 五つの舞台で繰り広げられるドラマ
秋葉まつりの魅力は、勇壮な演目だけではありません。
歴史ある建造物や、地域の人々の熱気が感じられる場所など、見どころは数多く存在します。
今回は、特に見逃せない五つのスポットをご紹介します。
1.岩屋神社:神聖な調べが響き渡る、まつりの発祥の地
岩屋神社は、秋葉まつりの始まりを告げる聖地です。
沢渡組が岩屋川から登って来ます。本村組と霧之窪組が恩曽畝から降りてきます。
お囃子の音が徐々に近づいてきます。三組の音色が混り合い岩屋川峡谷に木魂します。
まるで、神聖な儀式が始まることを告げているかのような、荘厳な雰囲気が漂います。
2.市川家:練りの到着を静かに待つ秋葉の神様
岩屋神社を出発した行列は、秋葉の神様が待つ市川家へと向かいます。
秋葉まつりの大祭は3日間行われ、賑やかな練りが行われるのは最終日となります。
1日目は秋葉神社から秋葉の神様が最初に祀られた岩屋神社へ、2日目は市川家へと移動します。
里帰りした秋葉の神様を迎えに岩屋神社から到着した練り行列。
静寂な市川家の庭は、一瞬にして神々の舞が繰り広げられる聖なる舞台と化し、見るものを魅了します。
お神輿、鳥毛、太刀踊り、お神楽が市川家の庭で舞われる様子は、まさに圧巻です。
見る者も演じる者も全身でお神楽に集中している間に、お座敷では秋葉の神様が市川家の祭壇からお神輿に遷される厳粛な儀式が行われています。
神主の終了の合図とともに激しい神楽囃子はピタリと止み、一転して、道中囃子の哀愁を帯びた音色に変わります。
いよいよ秋葉神社に向かって練り道中が始まります。
3.法泉寺:役付全員のお休み処
瑞王山法泉寺は4百年以上前からあったお寺ですが、明治維新の廃仏毀釈で廃寺となりました。
かつて秋葉の神様が祀られていたことから、ここでも奉納行事が行われます。お神輿がお庭を一巡すると、観音像や不動明王が安置された仏壇の前に、神仏仲良く鎮座されます。
また、法泉寺の横にある本村組の集会所は、踊り子をはじめ、全ての役付のために開放され、ここで交代しながら昼食をとります。
組のメンバーが休憩したり、準備を整えたりする様子を間近で見ることができ、彼らの真剣な表情や、活気あふれる様子は、まつりの一側面を垣間見せてくれる場所です。
4.大石家と中越家:鳥毛の技量を試される細い道
大石家前と中越家の旗場道は、まつりの様子を写真に収めるのに最適なスポットです。
特に、鳥毛ひねりやお神輿の姿全体を捉えたい方にはおすすめです、勇壮なまつりの背景に歴史ある家屋の様子が映え、まるで絵画のような美しい光景が広がります。
中越家は秋葉の神様が昼食をとられる場所で、ここでも鳥毛が行われます。
中越家を出発したお神輿はお屋敷をあとに、有名なしだれ桜の下をくぐり「キョウサ―キョウサ―」の声も勇ましく坂の途中まで進みます。
しかし来た道をまたUターン。
実はこれはお神輿が一気に神社まで上がってしまうと、後続の練り組との間に空白がうまれるため、一旦元の場所に戻って見せ場をつくるのです。
このような細やかな演出が更にまつりを盛り上げてくれます。
5.秋葉神社:荘厳な雰囲気の中で、クライマックスを迎える
秋葉神社は、まつりのクライマックスを飾る大舞台です。
このお庭では、市川家以外では見られないお神楽や鳥毛ひねり、太刀踊り等全ての演舞が披露されます。
お神輿が秋葉神社に戻ってくる様子は、厳かな雰囲気の中で行われ、鳥毛役は疲れた体にむちを打ち、最後の力を振り絞って舞い、ひねります。
一投ごとに観客の歓声とどよめきがお庭に満ち、鳥毛役と観客が一本の鳥毛で一体となります。
その所作一つ一つに、長い歴史と伝統が息づいています。
秋葉まつりは、単にまつりを見るだけでなく、地域の歴史や文化に触れることができる貴重な体験です。
ぜひ、五つのスポットを巡り、秋葉まつりの魅力を存分に味わってください。
第4章:秋葉まつりをより深く楽しむために – 伝統芸能と神聖な儀式
秋葉まつりは、その歴史と伝統だけでなく、様々な役者たちの熱演によって彩られています。
それぞれの役者が担う役割や、その背景を知ることで、まつりの魅力はさらに深まります。
1.1 役者たちの物語
秋葉まつりを彩る様々な役者たちは、それぞれが深い意味と伝統を背負っています。
1.2 ミニサイハラを手に入れよう!
油売りから授与されるミニサイハラは、ただのお守りではありません。
それは、地域住民たちが手作りで作り上げた、魂のこもった贈り物です。
各組の特色が色鮮やかに表現されています。
ミニサイハラを持つことは、秋葉まつりの一員になったような、特別な体験と言えるでしょう。
ミニサイハラ以外にも、油売りからは、踊り棒などの特別なアイテムも授与されます。
これらのアイテムは、数量が限られているため、手に入れることができるかどうかは運次第です。
全種類のミニサイハラを集めてみたい、というコレクター心もくすぐられることでしょう。 ※ミニサイハラの授与料1,000円~
1.3 秋葉神社で行われるお神楽の意味
秋葉神社で行われるお神楽は、単なる演舞ではなく、神様への深い敬意を表す神聖な儀式です。
華やかな衣装を身につけ、力強い舞を披露することで、神様を歓迎し、無事に本殿へお帰りいただくことを願っています。
お神楽の舞は、古来より伝わる伝統的なもので、その所作一つ一つに意味が込められています。
1.4 まつりをより深く楽しむために
秋葉まつりをより深く楽しむためには、これらの役者たちの動きに注目してみてください。それぞれの役者が、どのような思いでまつりに参加しているのか、その背景を探ることで、まつりの意味をより深く理解することができます。
また、地元の方々との会話もおすすめです。まつりの歴史や、それぞれの役者の役割について、貴重な話を聞けるかもしれません。
さらに、秋葉まつりの思い出を形にするアイテムもご紹介します。
秋葉神社や別枝広場でいただけるお守りは、火除けや家内安全のご利益があるとされ、大切な人への贈り物としてもおすすめです。
また、別枝広場には地元関係者の屋台、秋葉神社の鳥居付近(地名:いしぐり)では露天商の屋台が立ち並んでいて、軽食やお土産を買うことができます。
中でも秋葉まつりの期間中だけ販売される秋葉せんべいは、素朴ながらも香ばしい味わいが特徴で、地元の人々にとっては馴染み深い味です。
これらのアイテムを手に入れることで、秋葉まつりの思い出をより一層豊かなものにすることができます。
お守りや秋葉せんべいは、単なるお土産ではなく、秋葉まつりの一場面を切り取ったような、特別な存在とも言えるでしょう。
秋葉神社にお立ち寄りの際は、ぜひ賽銭箱にお賽銭を入れて参拝し、感謝の気持ちを込めてみてはいかがでしょうか。きっと、秋葉まつりの思い出がより一層深まるはずです。
まとめ
秋葉まつりは、単に目で見て楽しむだけでなく、五感で感じるまつりです。
勇壮な演目、歴史ある建造物、そして地域の人々の温かい心。これらの要素が一体となり、素晴らしいまつりを作り上げています。
ぜひ、秋葉まつりに足を運び、その魅力を全身で感じてください。
そして、油売りから授かるミニサイハラを手に、あなただけの秋葉まつりの思い出を作ってください。
時を忘れる贅沢時間。
さて今度はどこに行こうかなと早くも次回に思いをはせるNiyodogirlでした。
※なお、今回の前編後編のブログ内容は秋葉神社祭礼 練り保存会 会長 片岡さんよりお話しを聞き作成いたしました。
片岡さん、ご協力ありがとうございました。
※秋葉まつりの写真は過去に撮影したものを使用しております。
~周辺の飲食店情報~
店名:茶農家の店 あすなろ
住所:高知県吾川郡仁淀川町鷲ノ巣224-6
TEL:0889-36-0188
営業時間:
10:00~16:00(LO.15:30)
定休日:木曜日
駐車場:あり
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~周辺の宿泊施設情報~
店名:体験型宿泊施設 秋葉の宿
住所:高知県吾川郡仁淀川町高瀬3869
TEL:0889-32-2771
営業時間:
ランチ 11:30~14:30(ラストオーダー 14:00)
夕 食 16:30~20:30(ラストオーダー 20:00)
宿泊:
チェックイン 16:00~21:00
チェックアウト 10:00
※レストランの定休日:月・火曜日
※宿泊および連泊客のお食事については定休日関係なくご提供します。
※宿泊のお客様には朝食を7:30もしくは8:30、夕食を18:00-20:30の間でご準備しています。
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