変わらない味を守り続ける ~農事組合法人 池川茶業組合~ を訪ねる

 

今回は、約20年前に10軒の茶農家が集まり設立された

「池川茶業組合」に伺いました。

 

現在の組合長は、品原 伸さん

元々高知市内出身の品原さんは、結婚を機に仁淀川町へ移住。

昔から農業の専門学校に行こうかと悩んだほど農業に興味があったそうで、仁淀川町の特産品であるお茶に目を付け池川茶業組合へ就職することに。

1年間お茶について学んだあと、茶業組合の組合員の茶農家へ弟子入りし、更に2年間お茶を詳しく学びます。そして、20代半ばにして組合員として独立すると同時に、組合長に抜擢されるという、驚くべきスピードで農家の道を進む品原さんにお話を聞かせて頂きました。

 

 

取材日はちょうど二番茶の茶摘みの日という事でしたが、あいにくの雨で中止。

池川茶業組合の茶工場にお伺いすることになり、茶工場に入ると、ちょうど※火入れの真っ最中で、工場内は、甘く芳ばしい香りでいっぱいでした。

(※火入れとは・・お茶の葉を炒り、ほうじ茶へと仕上げる作業)

※右-火入れ前、左-火入れ後

 

まず茶農家の1年について

私は、お茶は5月の新茶の時期が一番忙しく、それ以外の時期は何をしているんだろうと疑問に思っていたので、1年間のスケジュールを聞いてみました。

こちらが品原さんの1年間のスケジュール

 

・新茶・・・(4月~5月)

・2番茶・・・(5月下旬~6月中旬)

・刈込み・・・(6月下旬)

・肥料や草刈り・・・(7月~)

・秋整枝(あきせいし)2回・・・(9月~)

・化粧均し・・・(1月~2月)

 

この中でも重要な作業がこちら

〇刈込み

茶摘みが終わるとはじまる作業で、葉の部分全てを刈込む作業。これが終わると茶色い茶畑になる

〇秋整枝(あきせいし)(2回ほど)

刈込みから伸びた茎や葉を刈り、次の年の下地を作る

〇化粧均し(けしょうならし)

主に1月~2月に行い、風や雪の影響で飛び出たり曲がったりしている箇所を調整する作業

この『刈込み・秋整枝・化粧均し』の3つの作業で、茎から茶葉にいく栄養量や、どのくらいまで成長するかが左右されるため、来年のお茶の”味”そして”収穫量”にまで影響する。ということでした

 

そしてこの作業が、どのくらい大変かというと。

話は前後しますが、組合員というのは、会社の社長。茶畑が会社のオフィスのイメージです。では社員は誰か?という事なんですが、収穫や、1人では出来ない作業の時だけは、3人ほどの人員を雇って茶畑の管理しています。(主に茶刈機を動かしたりするとき)

要するに、固定の社員はいないということです。

そして、現在4人しかいない組合員が、それぞれの茶畑を持っていて、茶畑は全部で40箇所ほど。広さは10ha(10ヘクタール:100m×1000mの広さ。10万平方m)におよびます。

ということは、茶摘みの時期以外はこの10haの茶畑をたったの“4人”で管理しているということになるんですね。

10haの茶畑で草を引いて、肥料をまく。秋整枝に化粧均しを4人で・・・。かなりハードなスケジュールだということが分かります。

今、池川茶業組合組合員の平均年齢は60歳を超えるといいます。人員不足も相まって、茶農家はかなり重労働ということがみてとれます。

 

 

5月30日

 

日を改め、暑い日差しが差す中、二番茶の茶摘みの様子を取材させていただきました。

急な坂道の先、山の奥地に広がる広大な茶畑に、茶刈機を持った品原さんと組合員の方々が茶畑に入っていきます。

この茶刈機。実は決して軽いものではなく、二人で両端、一人が後ろで茶袋を持つ。最低3人は必要な作業だそうです。そして、常に“同じ高さ”を保ったまま移動しなければなりません。足元も決して良いとは言えないので、かなりの慣れが必要だといいます。熟練の作業員ならではの技が光ります。

なぜ“同じ高さ”を保つのか?

お茶摘みを体験したことがある人なら一度は耳にしたことがあるであろう「一芯三葉」

(一芯三葉とは・・・一つの茎に対して三枚の葉の部分で摘むこと)

茶刈機で同じ高さを保って刈った茶葉が、この“一芯三葉”で刈り取れるよう。そしてそのための3つの作業ということだったのです。この作業をしていなければ、固い茎や葉を刈ってしまうため、茶葉の等級が下がってしまうそうです。

こうして刈り取られた茶葉はこのように

しっかりと“一芯三葉”になっていますね。

 

このようにして刈り取られた茶葉は全て茶工場へ、ピーク時は毎日2t以上運びこまれます。多い時は5tを超える時もあるそうです。運び込まれた茶葉は、組合員と池川茶業組合の従業員で工場を動かし、遅い時は、日付が変わるまで工場を動かします。

 

 

そんなハードな日々の中でも品原さんは、先代から引き継いで今なお守り続けている“味”を守る為、そして『この味は茶業組合のお茶だ』と言ってもらえるよう、味を“変えない”努力を日々惜しまず行っています。

「仁淀川町のお茶は香りが強くて、昔は、全国の様々なお茶の香り付け用としてブレンドされていたそうです。お茶っていうのは不思議なもので、ブレンドすればお互いの味を引き立て合って美味しくなる。それと、お茶は同条件で作っていたとしても、収穫した日の天候や、茶畑の環境でも、茶葉は微妙に変化します。だから、収穫した日や場所が違うお茶をブレンドするんです。こうすることによって味を整えているんですよ。」

 

毎日大量のお茶が運び込まれる中、こういった作業と、毎日機械のデータを取っているという品原さん。

池川茶業組合の“変わらない味”は、こうした絶えまない努力によって守られているんですね。

 

ただ、こんなにハードな茶農家でも、11月~12月は農閑期だそうで。割とゆっくりできる時間があるそうです。「大変な時は鼻血が出るほど大変なときもあります(笑)でも休めるときはしっかり休む。メリハリがあってすごく楽しいです。特に仁淀川町は凄く素敵な所で、季節ごとに表情が変わる。東京にも何年か住んでいましたが、仁淀川町の方が僕は好きです。

そして今は何より、毎年出てくる新茶が可愛くて仕方ないんです。好きな場所で好きな仕事が続けられるって、死ぬまで楽しいんじゃないかな?」

 

 

終始笑顔で取材に答えてくれた品原さん。

現在、人員不足に悩む茶農家を盛り上げるため、大学生など、若い世代を中心に茶摘み体験をおこなったりと、お茶の面白さを広く伝えてくれています。

今後の目標は?と聞くと『海外への進出』と、大きな目標を聞かせてくれました。

国内だけでなく海外でも池川茶業組合さんのお茶が飲める日も、そう遠くありません。

若き組合長は、大きな課題、そして大きな目標を抱え、日々茶畑に足を運んでいます。

 

農事組合法人 池川茶業組合さんの商品は
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仁淀川町ふるさと納税の記念品としてもお選びいただけます。

県内トップレベルの高級茶。

ぜひ味わってみてください。

 

 

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