によどがわオンラインストア 山中由貴さんインタビュー

2014年からはじまった「によどがわオンラインストア」は2023年11月をもって終了することになりました。

当初は、まだまだ「仁淀川」の知名度も低く、「によどがわ」と読めない方も多くいらっしゃいました。

仁淀川町を知ってもらおう。素晴らしい商品を紹介したい。

そんな想いで「によどがわオンラインストア」を運営を続けてまいりました。

作り手の顔がわかる商品をお届けしたい。

そんな気持ちで事業者様のもとに何度も通い、取材を重ねて書かれたインタビュー記事を記録としてここに掲載いたします。

 

--:池川茶園はまだ3年の若い会社と聞きましたが、
スタッフのみなさんは年季が入っているというか…。山中:(笑)そう。今でこそ若いスタッフもいるけれど、
最初は60過ぎたおばさんばかりではじめたんです。

--:そもそもどうして始められたのですか?

山中:私を含めみんな茶農家に嫁いで40年あまり
お茶をずっと作り続けてきたんだけど、
茶葉から飲む人が少なくなったせいか、
お茶の販売も価格も低迷していて、
平成20年に急激に販売が落ち込んだの。

コーヒーとかいろんな飲み物があるし、
ペットボトルのお茶というのもあるし…。
「これじゃいかんね、お茶をもっと飲んでもらうには
どうしたらいいのかな?」と
お茶を作っているメンバーで茶菓子を作りはじめたのがきっかけ。

--:そのときすでに洋菓子に方向は向いていたのですか?

山中:全然、茶団子とか、お茶の花を乾燥して浮かべた羊羹を考えてたり、全然違うの。

--:ご近所に売る程度、趣味の程度の感じだったんですね。
今や、本格的に展開していますが。

山中:そんなとき、県で起業家をめざす講座や
農業商工の補助があると役場の方が教えてくださって、
本格的にやろうということになり、やはりお師匠さんが必要だねとなって、
「コンセルト」の和田先生に教えを乞いに行きました。

--:高知県で体にやさしいお菓子として有名なコンセルトさんですが、
どうしてコンセルトさんだったんですか?

山中:コンセルトの和田先生は、仁淀川の水がすごくいいとこだわってくださっていて、
お茶をよく買いに来てくれていたの。
それに私が手土産に持って行くのは仁淀川の水。
お願いして商品開発をしてもらい、だいたい今のラインナップはできました。

--:そこで第1段はプリンと決まったのですね?

山中:いえいえ、続きがあって、東京にモニター調査して、
そこでダントツにプリンとみずもちが人気があって、
そこでまず最初にプリンとなったんです。

--:えっ!あのたいへん失礼ですがこの高知の山の中おばさまたちが
東京でモニター調査って。本格的すぎますね。

山中:高知県でそういうのをきちんとやってくれるのがあったから、
市場調査はきっちりやったのよ。

--:プリンは見た目もきれいですごくおいしいんですが、
このチープじゃないおいしさはコンセルトさんが作ってくれたのですか?

山中:最終の味にするまでに1年ぐらいいろいろ研究して、
気分が悪くなるぐらい食べたのよ。
かぶせ茶も、最初はお茶のパウダーを使っていたけれど、
にごってきれいにならないから、
ちょうど茶業組合でもいいお茶を作ろうということになって、
かぶせ茶を使ってみようと自分たちで考えたり、
仁淀川町の蜂蜜を使おうと考えたりと試行錯誤を繰り返し・・・

茶業組合さんをやっていたご婦人たちが、池川茶園を立ち上げました。

--:全体に池川茶園さんのスイーツは甘くないですよね?

山中:先生にはもう少し甘くしなさいと言われているのだけど、甘くしてないの。
市販でうられているのが甘すぎると感じるから。
あと、お茶といっしょに食べてほしいから。

和田先生にはほんと感謝してて、先生がおらんかったら私らどうにもならんかった。
今も相談して師事をあおいでいます。

--:ちなみに、パッケージとかパンフレットもすてきなんですが。
また言っちゃうんですが、山の中のプリン屋さんなのに、よくできていますよね。

山中:これも東京のデザイナーさんを紹介してくれて作ってもらったがよ。
今でもチェックしてもらっているから、
駐車場の案内看板を真っ赤にしたらすごい怒られてしまったの。

--:(笑)今のは修正されたものなのですね。

--:お茶は自家栽培?

山中:私らみんなでやってる池川茶業組合のお茶。ふんだんに使ってる。
パウダーなんかは普通はお茶として扱えないカスみたいなものを
パウダーにするところもあるけれど、
茶業組合の主人たちは「カスを使うんは、絶対イヤ!」って。
だから、うちのはパウダーも粗挽き茶も上等なものを使っているんです。

--:お茶事態もこだわっているんですね。
販売を始めてどうですか?

山中:こんな山の中にまで食べにきてくれてほんと嬉しいです。
「他の人にも食べさせたい」と、買って帰ってもらえる。
驚いたのは、男の人だけでもけっこう来てくれるんですよ。

--:伊勢丹さんのお取り寄せにランキング10位になったり、
生協さんのカタログに載ったり好評ですね!

山中:そう、テレビもいろいろ取材があって、
大阪の番組の方がわざわざこんなところに来てくれたりと
ほんとうに嬉しいんだけど、注文がたくさんになると生産が間に合わなくて。
ぜんぶ手作りだから2週間ぐらいお待たせすることになったりして、
ほんとに申し訳ないんです。

--:売れるとピンチ…。

山中:全国から注文が入るようになって、
こちらが何もせんでもいろいろなところから話がいただけて、
「忙しくてもブランドを汚さんようにせないかん。
味は絶対変えないようにせないかん。」とみんなで言ってます。

--:今後の目標というのありますか?

山中:目標…、そんなん考えたことがないけれど…、早く引退したい。
若い人にゆずりたい。
小学生が来たら「あんたらがここ継いでね。」って言っていますよ。

今は、来てくれる人にホッとしてもらえて、
会話したりしてたら、私も癒してもらえてる。
そういうホッとする様なところでずっとありたいな。
おおだくみをせんつつ、のんびりやりたいです。

--:そうですね。私もここに来るといつもほっとしてます。
ありがとうございました!

 

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