手間ひまかけた特別栽培茶 ~池内製茶~を訪ねる

 

50年以上続く池内製茶

 

昭和38年に創業、50年以上の歴史を持ち、現在は3人という少ない人数で、家族経営をしているお茶農家。池内製茶さんを取材させていただきました。

 

お話を伺ったのは池内真弓さんと、娘の菜紡充さんのお二人。父・昇二さんは茶畑で作業をされていて、ご不在という事でした。

池内製茶の茶畑は、50年以上受け継がれてきたものや、地域の方から受け継いだものなど、町内各地に茶畑があり、合わせて300r(アール)およそ30000平方メートルにもおよぶ茶畑を管理しています。

 

その中で、真弓さんが25年前から始めた、 “特別栽培茶”が栽培されています。今や池内製茶の顔となっている特別栽培茶ですが、簡単にできるものではなく、真弓さんの長い長い戦いの末に出来上がった、本当に特別なお茶なのです。

 

“特別栽培茶”とは

 

基本的に農薬や化学肥料の力に頼らず、自然の力だけで育てる栽培法。ただし、お茶の栽培には窒素が不可欠なのですが、自然の窒素成分は、成長に必要な時期にちょうど効いてくれるかが分かりません。このことから、農林水産省に定められた、特別栽培茶対応の化学肥料(有機配合肥料=窒素成分を含んだもの)の使用が認められている栽培法です。

※無農薬栽培やオーガニック栽培とは、違う栽培法になります。

 

 

こちらが有機肥料。鼻に刺さるツーンとした臭いがします。

 

特別栽培茶に挑む

 

真弓さんが“特別栽培茶”を始めるきっかけとなったのが、息子さんが入院した時。

「自分の子供だけでなく、病気を患ったお子さんに、口から入るものだけは安心できるものを。」という想いが強くなったこと。

そしてもう一つ、お客様からお茶の加工を頼まれた時に、「うちのは無農薬だから他のと混ぜないで」と言われたことで、そういったこだわりをしっかり持っている人もいるんだ。と思ったことがきっかけだったそうです。

 

しかし、農薬や化学肥料を使わないお茶作りは難しく、全国でも、この栽培法に成功しているお茶農家は少ないのが現状。

特にお茶は“肥料食い”といわれ、吸収効率の良い化学肥料でないと、すぐ枯れてしまいます。加えて、農薬を使用しない場合、雑草の処理や虫害に悩まされることが目に見えていることから、父親から猛反対を受けた真弓さん。ですが「やりたい!」という気持ちに圧倒され、山奥にある小さい畑ならと、特別栽培をスタート。そこから真弓さんの耐える日々が始まりました。

事務所のすぐそばにある茶畑。今ではここでも特別栽培茶の栽培をしています。

 

今まで挑戦したことのない栽培法ということで、周囲から色々な意味で注目を受けた真弓さん。やりたい気持ちとは裏腹に、周囲から非難の声が飛び交います。そしていざ茶畑に入れば雑草だらけ。今まで農薬を使った栽培をしていた茶畑を、いきなり無農薬にしたことから、すぐに病気にかかり、まともなお茶はできなかったそうです。

 

しかし、真弓さんは“堆肥※”に目を付け研究を重ね、土壌を開発。来る日も来る日も茶畑に足を運び、雑草と戦い続け、3年の月日が経った頃、ついに特別栽培茶の栽培に成功しました。

 

※堆肥—有機物を微生物によって完全に分解した肥料のこと。

・水もちが良く、水はけが良い。土の中の益虫が増え、土中の害虫や菌が減少。安定した土壌を保つことが出来る、など様々な効果が得られる。しかし堆肥化には様々な条件を満たさなければ、逆に作物に悪影響を与えてしまう。

 

成功に至ったのは、諦めない強さがあったから。草むしりの作業も「手間がかかるほどかわいい」と、手間も一つの愛情だと話してくれた真弓さん。

自然の力で育ったお茶は、年々強くなり、今ではほとんど病気にもならない強いお茶へと育ちました。成功をきっかけに、少しずつ有機栽培の茶畑を拡大し、今や池内製茶の持つ茶畑の約1/3を占める茶畑で、特別栽培茶が栽培されています。

 

池内製茶さんのもう一つのヒット商品「秋摘み緑茶」

 

お茶というのは4~5月の新茶の時期だけではなく、実は10月頃まで収穫ができ、2回目以降お茶は番茶と呼ばれ、四番茶くらいまで収穫するところもあるといいます。

二番茶以降は、旨みの主成分である“テアニン”や、渋み成分のカテキンやカフェインと言った成分が、収穫する度に減少するため、番茶になるほど少しずつ、あっさりとしたお茶に仕上がります。

特に秋頃収穫したお茶は、香ばしい香りも強くなっていくため、この池内製茶の秋摘み緑茶は、全国どこの水で淹れてもおいしい。と評判で、大人気の商品となっています。

 

家の横には茶工場。摘まれた茶葉はここで製茶されています。

 

家族経営の池内製茶

 

現在池内製茶は昇二さん、真弓さん、菜紡充さんの3人で成り立っています。

ですが、3人全員でお茶畑に向かう、という訳では無く、家族でそれぞれ「茶畑の管理・製造・販売」の役割を分担。昇二さん、真弓さんはそれぞれ、ほぼ毎日茶畑で日中を過ごします。菜紡充さんは主に販売を担当しているそうです。

役割分担をする、ということについて真弓さんは

「やっぱり仕事するにも何をするにも楽しくやれるのが一番じゃないですか?だからみんなそれぞれ得意なことをやる。娘は販売とか、きちっとしたことに向いているから、そっちは全部任せています。何事も、“しっかり楽しく、まったりと”がいいですね。」

写真左から昇二さん、真弓さん、菜紡充さん

 

池内製茶さんの“楽しくまったり”が出来るのは、家族経営ならではですね。

常に前向きな話をしてくれる真弓さん。今後の方針についても聞いてみました。

 

「今後も今までどおりやっていきたいですね。やりたいことをやり始めるのは簡単だけど、新しいことを始めると、どうしても現状はおろそかになってしまうから。今の経営で十分楽しいし、現状維持で続けていきたいですね。お茶が愛されていれば、その分自分も楽しくなってきますし。

あとは、皆さんに“ほっ”と安らぐお茶を届けたいです。気持ちが落ち着くとか、安心できるとか。心も体も安心できるお茶を作り続けたいですね。」

 

真弓さんが熱い想いと、長い年月をかけて出来上がった特別栽培茶。

そんな“特別栽培茶”は現在、全国で多くの方に愛されています。

農薬に頼らないという大きな壁を越えて出来た池内家自慢の“ほっ”と安らぐ一杯。ぜひご賞味あれ。

 

 

池内製茶さんの商品は
・によどがわオンラインストア(3種類)
にてご注文。

 

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・ふるさとチョイス(1種類)
仁淀川町ふるさと納税の記念品としてもお選びいただけます。

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